令和2年10月5日(月)
【シルバー人材センターと70歳現役応援センターについて】
福祉労働部労働局新雇用開発課に対しての【一問一答】
「シルバー人材センター と 70歳現役応援センター」についての 質問をいたします。少子・高齢化が進展する中、健康で、意欲と、能力がある限り、年齢にかかわりなく 働き続けることができる、生涯 現役社会の 実現が求められています。平成27年度の予算特別委員会においても、元気な高齢者が、就業や 社会参加により活躍する場を設けることが 重要である との観点から、シルバー人材センターと70歳現役応援センターについて、質疑をいたしました。今回は、その後の状況について、お伺いします。まず、高齢者の 地域での活躍を支える「シルバー人材センター」についてです。前回の質問でお尋ねしたところ、平成26年度の シルバー人材センターの会員数は、その5年前と比較して 1割程度 減少しているとのことでありました。
【問1】現在、県内のシルバー人材センターの 会員数 また、就業人員について、5年前と比較して、どうなっているのか、お答えください。
(答1)令和元年度の県内のシルバー人材センターの会員数は、24,666人、就業人員は延べ2,348,799人となっております。平成26年度の会員数は25,075人、就業人員は2,277,989人でありましたので、会員数は微減ですが、就業人員は微増となっております。
【問2】 次に、70歳現役応援センターについて、お伺いします。前回の質疑におきましては、70歳現役応援センターは、平成24年度に開設以来、平成27年5月末までの 3年間の 進路決定者数が、2,249名であったとのことでした。その後の 取り組み実績 をお答え願います。
(答2)70歳現役応援センターの平成27年度から令和元年度末までの5年間の進路決定者は7,620名となっています。単年度でみますと、26年度の進路決定者数1,042名が元年度には1,678名と約1.6倍となっており、着実に増加しております。
【問3】さて、今回の質問で、最も お聞きしたいところなんですけれども。シルバー人材センターで、提供される仕事では、おおむね、月10日以内、週20時間以内、
臨時的・短期的、また、軽易な業務 ということで 制限されております。現在、退職後の人生が 長くなりました。そして、高齢者の方々も、様々なニーズをお持ちです。 もっと働きたい、フルタイムで働きたい、事務の 仕事をしたい、勿論、安定した収入も欲しい。そのように、多様なニーズがあり、元気な、高齢者の方々にとっては、切実な 問題でもあります。
各市町村のシルバー人材センターでは、職域拡大などの努力をされているとは思いますが、多様なニーズには、結果的に、十分な対応はできていない。というより、規定上できないわけです。
一方で、70歳現役応援センターは、本格的な就労・派遣・ボランティアの支援をしていると 認識しています。
先程の回答では「70歳現役応援センターの 伸び率は、約1.6倍となっており、着実に増加しております」とのことですが、果たして、70歳現役応援センターは、多くの高齢者のために、多様な事業を展開し、高齢者の就労の場として、機能し、受け皿になっているのか。現在、70歳現役応援センターは、シルバー人材センターにどのように関わっているのか、お尋ねします。
(答3)70歳現役応援センターでは、県内4か所のオフィスに、シルバー人材センターの出張窓口を設けているほか、「高齢者のためのしごと・ボランティア合同説明会」において、シルバー人材センターの相談コーナーを設けております。
2 また、70歳現役応援センターでは、相談に来られた方に様々な進路を提案する中で、選択肢の一つとして必ずシルバー人材センターを紹介しているところです。
3 さらに、高齢者の関心が高い、健康測定会と併せて、シルバー人材センターと合同で就業相談会を実施しております。今後とも両者で連携して高齢者の社会参加の促進に取り組んでまいります。
【問4】ところで、現在、国では、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律、いわゆる「高年齢者雇用安定法」において、企業に65歳までの、高年齢者雇用確保措置 を講ずることを、義務づけています。来年、令和3年4月には「改正 高年齢者雇用安定法」が施行されます。その改正の概要について、お伺いします。また、それを受けて、
本県の 70歳現役応援センターは、どのように対応するのか、お答えください。
(答4)
1 改正高年齢者雇用安定法では、新たに65歳から70歳までの雇用確保措置が努力義務となります。
具体的には、①70歳までの定年引上げ、②70歳までの継続雇用制度の導入、③定年廃止に加え、④起業、フリーランス、社会貢献事業従事への支援など、企業が採りうる選択肢が拡大された上で、いずれかの措置を講ずることが求められます。
2 70歳現役応援センターでは、年齢にかかわりなく、それぞれの意思と能力に応じて、誰もが活躍できる社会の実現を目指し、これまでも改正法が求める70歳までの定年引上げなどについて、企業への働きかけなどを行ってまいりました。今後、センター職員を増員するとともに、新たにウェブ相談を開始するなど、70歳現役社会の実現に向け、取組みを、一層強化してまいります。
【問5】本県は、国に先(さき)んじた取組みとして、平成24年に「70歳現役応援センター」を立ち上げました。が、まだまだ、その存在、認知度は、はっきり言って、低い。
一人でも多くの県民の方々に、この70歳現役応援センターを 知っていただくことが、大事だと考えますが、どのように取り組んでいるのか、お伺いします。
(答5)
1 県の広報媒体である各戸配付の広報紙やテレビ、ラジオを活用し、70歳現役応援センターの合同説明会やセミナー等の情報発信を行っております。また、商工会議所や商工会などの経済団体、市町村、図書館、公民館等に70
歳現役応援センターについての情報発信を依頼し、ご協力いただいております。さらに、地域のハローワークに出張相談窓口を設けるとともに、県内4地域でしごと・ボランティア合同説明会を開催し、70歳現役応援センターの周知を広く図っております。
2 これらに加え、市町村主催のイベント等への参加や大型ショッピングセンターでの出張相談など、機会を捉え、積極的に地域に出向き、70歳現役応援センターの周知に取り組んでまいります。
【問6】現下の状況では、ただ今、説明された取り組みは、出来なかったと思われますが、このコロナ禍の状況では、どうされてましたか。
【問7】本県の「70歳現役社会づくり」の取組みは、今後も、極めて、重要であると考えます。最後に「シルバー人材センターと70歳現役応援センター」推進にあたり、部長のご決意をお伺いします。
(答7)
1 委員ご指摘のとおり、「70歳現役社会」づくりの取組みは、引き続き重要です。
2 働く意欲のある高齢者は増えてきています。「70歳現役社会」の取組みは、「支えられる側」とされる高齢者が「支える側」にもなる、我が国の新しい社会を作る「鍵」となる取組みの一つであると思います。
3 今後とも、70歳現役応援センターを中心に、シルバー人材センターともしっかり連携し、多くの高齢者の方々に活躍いただけるよう全力で取組み、「70歳現役社会」の実現を目指してまいります。
2020年10月05日 15:00