2月県議会【一般質問】
平成31年2月14日(木)
本日2月定例会議会『一般質問』を、任期満了最後の質問を行いました。教育長に対しまして『県内小中学校の英語教育の充実について』の内容です。(質問内容と概略の骨子問答は以下の通リです)
【県内小中学校英語教育の充実について】
今回は、平成30年度の新規事業でありました小・中学校における英語教育の充実について、質問いたします。グローバル化が急速に進展する中、英語教育の高度化を進めるため、国では、学習指導要領の改訂を行い、2年後には、小学校英語教育の教科化を行うと共に、来年度より、中学校の英語科授業の評価・改善及び、生徒の英語力向上を図るため、全国学力調査に英語を取り入れると聞いております。本県中学生の英語力の向上は「喫緊の課題である」と考えられますし、小学生については、はじめて取り組む「教科としての英語」であり、より丁寧で、質の高い指導が求められることになります。このような中、平成30年度の県教育委員会の新規事業では、英語関係企業と連携した研修の実施による英語指導力の高い中核教員の育成、各市町村における英語教育推進体制整備に取り組むとされています。英語力・指導力の高い教員が、小学校、中学校において充実した指導を行うことができるよう、英語教育推進体制の整備を着実に進めることは、これからの学校教育にとって、欠かすことのできない支援であると考えます。私の地元、中間市では「なかまっ子放課後イングリッシュスクール」として、放課後、外国人講師による、英語コミュニケーション活動や児童英検に向けた学習を行うことによりグローバル化に対応した教育環境の整備を推進しています。さらに「なかまっ子 チャレンジ英検受験補助金」として、小・中学校の希望者全員に、英検の受験料を補助し、英検受験率向上を通じて、児童生徒の英語力向上を図っております。このように、英語教育に取り組む市町村への支援・連携を、県として進めていくことは、県全体の英語教育の充実、ひいては、本県の未来を担う、グローバル人材を育成する上で、極めて重要なことではないかと考え、その成果に強く期待を抱いているところであります。そこで、教育長に何点か、お伺いいたします。県内の小学校英語教育充実のため、県として、具体的にどのような取組みを進めてきているのでしょうか。また、英語教育推進の前提として、小学校・中学校ともに、英語の指導を行う教員の、資質向上が重要であると考えますが、現在、県として、どのように指導力の高い教員の育成を行っているのか、お聞かせてください。さらに、生徒一人一人の英語力を磨くために、県は、どのような取組を行っているのでしょうか。併せて、小・中学校の連携した取組みも必要であると考えますが、このことについて、県教育委員会としての認識をお伺致します。
問 小学校英語教育充実のための具体的な取組みについて
○ 小学校の英語教育充実のためには、まずもって各学校における英語教育推進体制を構築することが重要である。
○ このため、本年度と次年度の2ヶ年間で、県内58市町村の各1中学校区をモデル地区として指定し、英語力・指導力に優れた教員が、小学校を巡回し、モデル授業の公開や研修の実施、教育課程編成への助言を行う等の支援を行っている。
問 小・中学校での英語指導力の高い教員の育成について
○ 本県では、英語教育の在り方や指導方法等について実践的に学ぶ「小学校教員の英語力・指導力向上研修」を実施しており、小学校英語教育推進の中核となる教員900名を育成してきている。
○ さらに、本年度からは、当該教員を対象として、英語関係企業のノウハウを取り入れ、語学力の習得に重点を置いたスキルアップ研修を実施している。
○ また、中学校英語教員には、初任者の段階で全員に英検準1級を受験させるための補助を行うとともに、「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能をバランスよく育成する授業を「英語」で行うための資質を高める研修等を実施している。
○ 加えて、英語力の高い小学校教員を確保するため、来年度の教員採用試験から、中学校又は高校の英語の教員免許状所有者や英検準1級以上の英語力を有する者に対し、第一次試験の専門試験の得点に一定の点数を加算する優遇措置を実施する予定である。
問 生徒一人一人の英語力を磨くための県の取組みについて
○ 県として、本年度から新たに、中学校3年生全員を対象に、英検3級程度を測定できる簡易版テストを実施している。
○ また、県中学生英語スピーチコンテストを実施し、互いの考えを英語で発表・交流し、日頃の学習で身に付けたコミュニケーション能力を発揮する場を設けている。
○ 県内の市町村では、中間市のような取組以外にも、休み時間に生徒がALTと自由に会話を楽しめる英語サロンを開設したり、1日中英語を使って学校生活を送ったりする取組等が行われている。
問 小・中学校の連携した取組みについて
○ 小学校において英語が教科とされたことに伴い、9年間の系統的な教育課程の編成や質の高い授業を実現する必要があり、小・中学校の連携は、極めて重要であると認識している。
○ このため、県内の2市を研究地域として指定し、小中連携による外国語教育の推進方策を実践研究している。
○ 今後、その研究成果を、教員研修等を通して県内全体へ広げてまいる。